腹部のMRI検査やCT検査では、なぜ検査前に食事を食べてはいけないのですか?
当院では腹部のMRI検査やCT検査や造影剤を使用する検査では、検査の前には食事をしないようにお願いしています。
腹部には胃や小腸、大腸など食事が通過する臓器があるため、MRI検査やCT検査の前に食事をしてしまうと、胃や小腸に食べたものが残ってしまったり消化管の蠕動運動が活発になるため、消化管がきれいに撮影できず正確な診断が困難になってしまいます。また、空腹時に胆嚢は胆汁(消化液の一部)が貯まているため膨らんでいますが、食事をすると胆嚢が収縮してしまうため胆嚢の正確な診断が出来なくなってしまいます。
腹部のMRI検査やCT検査を受けていただ際には、より正確な診断が得られるように指示がありましたら検査の前は食事をしないようご協力をお願いいたします。
一方、病気の診断をより詳しく行うため、必要に応じて造影剤という薬を使用して検査を行うことがあります。造影剤を使用した際、ごく稀に造影剤の副作用で嘔吐してしまう場合があります。MRI検査やCT検査は仰臥位(上を向いて寝た状態)の状態で検査を行うので、食事が胃に残っていると嘔吐した際に吐物を誤嚥してしまい危険です。当院ではMRI検査やCT検査で造影剤を使用する予定がある場合は食事をせずに検査を受けていただいております。