MRIの撮像原理を教えてください。
MRIとはMagnetic Resonance Imagingの頭文字をとった略称で、日本語では核磁気共鳴画像法と言われています。ここで知っておいてほしいのが、「Magnetic」日本語に直訳すると「磁気(磁石)」という意味になり、 磁石を使った撮影機器だということです。
子供時代の実験を思い出してみてください。 砂鉄をまいて磁石を当てるとN極とS極に向かって弧を描くような現象がおきます。これが「磁場」です。磁石の磁場に沿って、 砂鉄が規則正しく整列をしますが、 MRIもこの原理を応用しています。ここで「磁石はMRI装置」、「砂鉄を体内の水分」 として考えてみてください。磁場の力(MRI)を利用して、体内の細胞や組織に存在する水分を規則正しく整列させることで、コンピュータが読み取りをして画像化することができるのです。人の体は年齢で若干の差はありますが、その半分以上(約 50~80% )は水分でできています。MRIの撮影に長い時間がかかるのは、その水分を整列させるために時間がかかるためです。それと気になるのが大きな音だと思いますが、これは磁場のかけ方によって、整列のしかたも変わってくる撮影方法だからです。