大腸に憩室があるといわれました
大腸内視鏡検査やバリウム注腸検査を受けた際に大腸に憩室があるといわれたことがありませんか?
大腸憩室とは大腸の腸壁の一部がポケットの様に外側に突出した状態のことです。内視鏡では小さな”くぼみ”として認識されます。大腸憩室は加齢や習慣性の便秘が原因で発生し、男性に多く高齢になるほど発見され60歳代で約4割の方が大腸憩室を持っているといわれています。大腸憩室を持っていると症状が必ずあるわけではなく、腹痛や便通異常、腹部膨満感などの症状がなければ基本的に治療は必要としません。
しかし、時に大腸憩室から出血し血便症状を認めたり(憩室出血)、憩室内で炎症を起きると強い腹痛や発熱をきたすことがあります(憩室炎)。この場合には治療が必要ですので、できるだけ早く病院を受診する必要があります。NSAIDという種類の痛み止めは憩室出血や憩室炎を起こすリスクになるといわれているので、大腸憩室と診断されている方で痛み止めを服用する際には注意が必要です。